兼山


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森領として知られる美濃国金山。岐阜県兼山とその周辺には、森家ゆかりの史跡が多く残り、歩いてまわることができる。
毎年6月第1日曜日には、天正10年6月2日に本能寺で戦死した森蘭丸・坊丸・力丸のために森家の菩提寺・可成寺にて「蘭丸供養祭」(平成17年はお休み)が、また毎年10月第3日曜日には、森蘭丸を初めとする森一族の戦国武者行列が開催される。


■ 金山城跡

文禄8年(1565年)森可成が入城して以来、慶長5年(1600年)に国替えになるまで、
森家(城主・可成→長可→蘭丸→長可→忠政)の居城となった城。廃城になった時、
木材は解体されて犬山城の建築に使われたという。なお、その説に従うと、金山城
大手門は現在、犬山市瑞泉寺の山門として使用されている。遺構は割ときれいに残
っており、各所に説明版もあるので時間をかけてゆっくり見ていきたい。

《 みどころ 》 山頂には、金山城跡を示す石碑が立ち、東美濃の遠景が望める。
         城の麓は現在「蘭丸ふる里の森」があり、憩いの場となっている。 

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■ 可成寺

元亀2(1571)年、長可が父可成を弔うために建立した寺で森家の菩提寺となっている。
もとは別の場所・金山城東の寺ケ峰に存在した。現在の場所になったのは、慶長5(1600)
年に、森忠政が川中島に移転のとき。
境内裏手には森可成、可行、可隆、長可、蘭丸、坊丸、力丸の供養墓がある。

《 みどころ 》  寺宝として森可成愛用の硯、森長可の画像、長可脛当、(赤穂城主)森長
          武、森忠洪の書簡が伝来する。(非公開)。
          また、蘭丸ら三兄弟の命日にあわせて毎年「蘭丸祭」が開催されている。


■ 常照寺

森家家老の林長兵衛為忠(妙向尼弟)によって建立された。蘭丸らの母妙向尼
とその父の墓が有る。蘭丸愛用の鑓の穂先・妙向尼の画像(2幅)あり(非公開)。

《 みどころ 》 境内裏手の階段を登れば行き当たった場所に小さな墓が2基あり、
          森一族を支えた妙向尼と、その父林常照が静かに眠っている。             
          蘭丸愛用鑓の穂先・妙向尼の画像は複製を
兼山歴史民俗資料館
          見ることができる。  
    


■ 森立寺

森長可の乳母、お立の方が一卯院日好上人を開山として建立した法華宗の寺院で、森家の
「森」とお立の方の「立」の字をとり森立寺とつけられた。寺紋は鶴丸紋。山号は現在は妙法
山であるが、当時は松栄山といい、また場所も現在は移転している。

《 みどころ 》 赤い寺門が目をひく。


■ 浄音寺

烏峰城主(金山城が築城される前にあった城)斎藤大納言正義が、天文9年(1540年)に
烏峰城の裏登城口(兼山町役場南)に草庵を設け、京都知恩院の高僧・智安上人を開山
に招いた。
天文13年(1544年)伽藍が完成、寺号を海潮山浄音寺とした。
元亀2年(1571年)、現在地に本堂が再建された。



《 みどころ 》 当時の戦国武将を伝える肖像画として有名な斎藤大納言正義画像があり(非公開)
          複製品を
兼山歴史民俗資料館で見ることができる。
          山門は烏峰城の裏城戸門を移築したといわれる。
          
土岐三河守悪五郎に討ち滅ぼされた斎藤大納言正義の五輪の塔もある。

■ 可成寺跡

金山城跡のある古城山中腹、大掘切の向いの小高い場所が寺ケ峰・可成寺跡で
元亀元年(1570年)9月20日に近江で戦死した森可成の菩提を弔うために翌年建立され可成の父・
森越後守可行の法名「大龍」と森可成の「可成」をとり、大龍山可成寺と名づけられた。
慶長5年(1600年)まではこの地に可成寺があった。

《 みどころ 》
今は草木が生い茂っている。奥には「信長休み石」がある。 

■ 信長休み石

天正10年(1582年)3月9日、武田攻めの際に金山に宿泊した織田信長が森可成の墓参りの時に
座ったとされる石が可成寺跡地にある。
可成寺跡へ登り、さらにそこから少し下る場所にあるので、可成寺跡内奥にある標識に気づかなけ
れば、非常に見付けにくい。
たどり着くまでの足場が悪いので転がらないように注意。

■ 貴船神社

大治2年(1127年)に土岐氏が山城国(京都)の貴船神社から勧請したと伝えられている。
森家からも手厚く保護をされた。
慶長3年(1593年)、金山城主・森忠政は社頭その他を再建した。

《 みどころ 》 森忠政がこの貴船神社に寄進した刀が兼山歴史民俗資料館
          展示されている。

■ 兼山湊跡

木曽川上流の湊。織田信長が京都上洛の折にも、建築用資材をこの兼山湊から
船で運んでいる。悠々と流れる木曽川の美しい景色が眺められる。湊のすぐそば
には、誰にもみつからずお願い事をするとなくしものがみつかるという春吉稲荷が
ある。

《 みどころ 》 木曽川の澄みきった水のゆるやかな流れに映りこむ景色は絶景。
                    


■ 小関の清水

尾関の清水・菊の水・お直の水ともいう。
昔より名泉として知られ、金山に涌き出るこの清水は、長寿の効能があるという。
天正13年(1585)に豊臣秀吉が開催した北野大茶会においても、森忠政が茶人・鳥屋尾不省に
この水を用いた茶を立てさせ、豊臣秀吉もこの味を大変気に入ったという。

《 みどころ 》 兼山歴史民俗資料館の近くにあり、案内板が381号線沿いに出ているが、
          清水の涌き出るこの場所は私有地内にある。


■ 可児市戦国山城ミュージアム旧 兼山歴史民俗資料館

森一族の拠点・国史跡 美濃金山城跡をはじめとする市内の山城が紹介されている。
1885年に建てられたこの建物自体は
もとは小学校で、義務教育学校の校舎で現存する木造懸け造り3階建ての校舎としては日本で最も古
い。

《 みどころ 》 通常見ることができない森家の宝物の複製をここで見ることが
          できる。
書籍販売もあり。

2018年6月30日にリニューアルされてからまだ行っていません。      


■ 六角堂

お堂の中には立像の木製金泥塗の六地蔵尊(年代不詳)が祭られていて、金山城の鬼門除けとし
て建てられたと伝わっている。


《 みどころ 》 六角堂の側には、古城山寺ケ峰から移された地蔵尊がある。


お食事処

■ 蘭丸亭なかえ

美しい木曽川の風景を窓から眺めながら、野戦なべ、蘭丸定食などを味わえる。


→サイト

森家グッズが入手できるお店

         
■ 白木時計眼鏡店

ここでしか入手できない森蘭丸のおしゃれな
壁掛け時計や蘭丸グッズを取り扱っている。
  ■ 梅園

森家にちなんだおいしい和菓子を購入できる。
中でも”蘭丸もなか”は家紋鶴丸の鶴丸の
形でかっこいい。
         
■ 伊藤酒造株式会社

清酒『森蘭丸』を購入できる。
本醸造と純米吟醸あり。300ml、4合、1升。

※伊藤酒造さんは2012年に閉店なさいました。
それに伴い清酒『蘭丸』も生産終了しました。

  可成寺のすぐ傍にあるお店で売っている「可成もち」。

2種類の味がある。

 


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