ジャスト イン 本能寺

蘭丸と信長さま


蘭:上様!謀反にござりまする!!上様!寝てる場合ではござりませぬ!

殿:朝っぱらからなんじゃ。明日にしてもらえ。

蘭:きゃー!寝ぼけないでくださいませ!!明智どのの謀反にござります!

殿:江戸川乱歩?


蘭:殿!!なんのお話か存じませぬが、はようなさいませ!!!

殿:是非におよばず。


蘭:ああ、やっと判っていただけた、、、。ささ、はよう、お逃げくださりませ。

殿:あはは、抜け穴があるじゃなし、大軍に囲まれて逃げられるわけないじゃん。


蘭:、、、、、、そう思いまして、お蘭が穴を掘っておきました。

殿:げっつ!日ごろから、やたら気のつくやつとは思っていたが、よし案内せい!


蘭:はい、殿にふさわしい立派な墓穴でございます!    
                       
                                          

              


戦鬼、燃えるアニキ

 蘭丸と長可兄貴


長可:おい、ちょっと内密に頼みがあるんだが。

 
蘭:兄上が私に頼み事とはおめずらしい。なんでしょう?
 

長可:さっきさあ、さぞかし名のある敵の首を取ったんだけど、、。

 
蘭:さっき殿に勝手な行動するなって釘をさされたばかりなのにい!あなたって人は
   なんで明日の総攻撃まで待てないのですか!
 

長可:それなんだよ、それ!

 
蘭:この人ときたら、、。で、私にもみ消せと?
 

長可:何言ってやがる、俺はこの首の名前を聞きに来たの。お前調べろよ。

 
蘭:わざわざ持ってきたわけですか、、、血がしたたってますよ、、、、。でも気になりま
  すな、相手は何故名乗らなかったのです?不意打ちなさったので?
 
 
長可:名乗ったけど、俺が覚えてねーだけだ、気にすんな。

        
蘭:、、、、。
                
長可:なんだよ貴様、その目は!いーよ、もう。

蘭:わー、ここに首を投げ捨てて行かないでくださいよー!


 


熱血馬買え論争

蘭丸と坊丸くん


坊:兄上。ウマ買うてくだされ。


蘭:なんだ出し抜けに。

坊:新しいウマが欲しいのです。栗毛色の足の速いの。


蘭:いやだ。

坊:ウマを買うてくださらねば、、、、。


蘭:どうだというのだ。

坊:、、、、、にやり。


蘭:何だそのしたり顔。

坊:教えてあげませぬ。


蘭:何を?

坊:この前、上様が兄上のことを申しておりました。


蘭:あ、そう。

坊:聴きたくはないのですか?


蘭:別に。

坊:では、逆に、上様に蘭丸兄上のこの前の失敗のことお話しますよ。


蘭:どうぞ。

坊:む。殿とは何でもツーカーだからと言わんばかりのすまし顔、、。

長可:よ、お前ら何してる?

坊:ああ、長可兄上!ウマ買うてくだされ。


長可:ああ、いいよ。


蘭:兄上、あまり何でも坊丸に与えてはなりませぬ。 

長可:まあまあ、そうケチケチしなさんな。


坊:長可兄上のおっしゃる通りです。


蘭:(ムカ。)しかし兄上、、!

長可:あんまりつべこべ言うと、
俺の失敗を上様にばらすぞ

蘭:う、、、。それは困ります。

長可:じゃ、決まりだな。


坊:、、、やったぁ。

 


お菓子の国へようこそ。

蘭丸と力丸くん


力:兄上、上様にこのようなものをいただきました。


蘭:ああ、コンペイトウか、南蛮の菓子だそうだ。よいものをもらったな。

力:さすが兄上は何でもよくご存知ですね。


蘭:実はおととし、私も上様にいただいたのでな。

力:キレイですよね、勿体無くて口にできません。母上さまに差し上げましょう。
  兄上、この菓子は一体どんな味がしますので?


蘭:知らぬ。食べておらぬから。

力:え?召し上がってない?兄上が?上様のいただき物なのに?


蘭:、、、。

力:はっ!実は兄上も食べずにとってたりして。


蘭:ぎく、、、。

力:まさか今も懐に隠し持っているとか?


蘭:ぎく、、。よい、いい機会だ、私のコンペイトウを一緒に食べよう。

力:げっ、ホントに懐から出してる!!この人3年間懐に入れとるんか?!


蘭:遠慮はいらぬ、とるがいい。

力:いえ、、。


蘭:遠慮するな。

力:(兄上の汗が染み込んでそうだから食べたくない、、、)結構です。


蘭:力丸は兄にまで謙虚すぎるなあ。

きょうだい稽古

蘭丸と仙千代くん


蘭:どうだ、おせん、久々に休暇で金山城へ帰ってきたことだし、たまには剣の稽古つけてやろうか?

仙:ほんとに?じゃあ、刀を持って来る。

蘭:あのなおせん、誰が真剣持ってこいと言った、、、。

仙:兄上しらないなー。今、仲間内では真剣勝負が流行っているんだ。 
      もちろんフィクションですよ。

蘭:そんなもの、流行らせるな!

仙:何なら兄上だけ木刀使っていいですけど。


蘭:どういう意味だ。お前のようなのがまだ真剣を気安く使うなと言っておるのだ。

仙:しかし本当の戦は常に起こっておるのです。いざという時に初めて真剣を使うようでは思うような働きができぬ
  のではないですか?


蘭:何故かおせんがまともな事を言っている、、、、。熱でもあるのか?

仙:あるよー。高熱で今も寝こんでるんだもん。


蘭:わっ、すごい熱!!何で生きてるんだー!!

仙:気にしない気にしない。


蘭:いいから寝てなさい!!

仙:兄上に会えたので嬉しくてつい。

蘭:たのむから寝て!!

 


ああ、母子愛で本願寺を救う

蘭丸と妙向尼(お母さん)


妙向:と言うわけで上様、本願寺さまと和睦してくださいませ。


信長:嫌です。


妙向:そういうことでございましたら、蘭丸を自害させます。


信長:なに???!!!


蘭丸:母上。何も今、わたくしの首根っこをつかまれなくても。

信長:やだ、、、、、。蘭ちゃん殺るくらいならそこに座っているおじさんをやって。


蘭丸:う、上様。その方はあなたのご身内ではございませんか。。

妙向:ご身内を自害させるなど、上様は魔物にございまする!


蘭丸:母上、とてもはずかしいので、いい加減にわたくしの首根っこを離してください。

妙向:さあ、上様、どうなさいますか?本願寺さまと和睦なさるか、
     この蘭丸を死なせるか。ご決断を。


信長:なに?このわしに選べと申すのか?わしが心血を注ぎし本願寺との合戦か、
    そなたの息子の命かのどちらかを------?!


蘭丸:ああ、上様がお悩みでいらっしゃる。恍惚として嬉しいやら悲しいやら、、、。でも、首がくるぢい。

信長:むむ、むむむ。本願寺より、お蘭のほうが惜しい。。。でもそんなこと言っちゃうと
     お蘭をつけあがらせてしまう。」


蘭丸:つけあがりませんってば。

妙向:はやくお決めにならないと、もれなく長可もついてきます。」


蘭丸:兄上の名前を出すと、たちまち話しに華がなくなってしまいます、
     おやめください。


森家の名華

長可兄貴と うめさま(長可妹)


うめ:ねえ、長可兄上。


長可:何?


うめ:蘭丸の部屋、もういらないでしょ?私に使わせてくださらない?


長可:いらないわけがないだろう。だめだ。


うめ:でも、あの子ったら安土に出稼ぎ労働行ったまんま帰ってこないでしょう。


長可:出稼ぎといえば出稼ぎだが、あいつ、家に一銭も入れてくれんぞ。


うめ:蘭丸は安土城下にお屋敷ももらったんだし、ねぇ、兄上。いただいてもよろしいでしょう?


長可:あいつの部屋、マニアックだから開けたらやばいぞ。


うめ:マニアックなの?


長可:それにカブト虫がまだいるかもしれない。


うめ:カブト虫?


長可:蘭丸がまだ6歳の時、俺があいつをカブト虫狩りに連れていっただろう。


うめ:ああ、そうですわ。カブト虫狩りは男のロマンだとおっしゃって、
    私は連れていってくださらなかったわ。


長可:実はさ、あいつを戦場に連れていって甲冑着た武将を2人でいっぱいとってきたんだわ。


うめ:は?はい?


長可:6歳児のあいつに、兜つけた武将を”あれがカブト虫だぞ”と偽って虫捕り網で一緒に----。


うめ:あああ、今更なんだけど、この馬鹿兄弟!!


長可:それをどうにか虫かごに入れて持ってかえってきた。


うめ:どんな虫かごなのですかとは、あえてききませぬ。。


長可:大事に飼えよと、俺が言ったら、素直にうなづいてさぁ。毎日エサのスイカを、、、


うめ:いやああぁぁぁ!!!続きはよろしゅうございます!!!!
   蘭丸の部屋はあかずの間にして!!!

 


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