少年は鷹に憧るゝ  〜Bomaru, and his adolescence〜

 信長の熱狂的趣味の鷹狩りに、森坊丸は何度もお供をさせられたことだろう。

 (↑たぶん累計すれば持ち鷹数は数百羽くらい平気で越えそう。)

 あの姿形といい、無駄のない動きといい、鷹とはなんという美しい生き物なのか。

 更に鷹は飢えても穂をつまずという。 

 武士の手本となってきたように、私もかくの如くにありたいものよ。 

 

 森坊丸長隆--------------。

 信長から偏諱(へんき)を賜り、

 戦場に散った兄・可隆の名を継いだ人。


 ともすれば歴史上、蘭丸の影に隠れてしまいがちなこの少年も、

 短い人生の内に、何をか誓ったであろう。

 

偏諱(へんき)を賜る・・・目上のものからその名前を一字もらうこと。