異郷に子を葬る

 

初陣に連れ来た我が子を

手筒山に失った

 

悲しきは

己の血を色濃く

受け継ぐ我が子

 

人はみな、

戦の恐怖から逃れたき

ものを

 

猛き可成の血が

子の運を狂わす

 

初陣の子を死なせた

父親の愚かを

人は終世笑おうぞ

 

我を信じて

愛し子を託し

帰りを待ちわびる

この子の母に何と告げん

 

可隆君ご葬地知れず

可隆君御歳十九