生きることは一筋がよし寒椿


戦国武将の妻として

夫の死しても嫁した家の為に生き、

仏教世界の信者として

内に厳しき道念を保って生き、

戦国の世の母として

骸(むくろ)無き子らの墓を守って生きた、

釈妙向尼。

  
  数珠を爪繰(つまぐ)り流し続けた

  珠の涙は、金山の土に深く沈んで

  今も悲しい。    

  

※生きることは一筋がよし寒椿〜映画監督・五所平之助さんの句