森伝兵衛可隆
三左衛門可成の長子に生まれ、
齢19歳にてあはれ手筒山の露となる。葬地不祥。
その人生 幻化に似て、 その存在の確証は利休の1通の書簡に見ゆるのみ。
この時 可隆が利休に乞うた茶杓の1本が
我々の知り得る可隆の意志のすべて。
一片の竹片に過ぎない茶杓に
彼の風雅の心を見ゆるのみ。