わが父よ___________。

仙千代は父の顔を知らない子。

だけどいつも兄の長可が父の代わりに慈しんでくれた。

仙千代にとっては

長可が父親のぬくもりそのものだった。

 

仙千代が人質に取られた時も、見捨てきれずに

長可が自ら馬に鞭打ち助けに走った。

もうこれ以上失うのは嫌だと言って譲らなかった。

せん、せん_____。

いつまでも、嬉しそうにその手を離さなかった人よ______。